こんにちは、ヨシタカです。
キャンピングカーで、目にはつかないがとても気になる部分がある。
それは、ステンレス製の給水タンクの中だ。
タンクの中には水道水しか入れてないが、時間経つと水が腐り菌が発生する。
水が濁ったり、臭いがしたりする。
そんな水で手を洗ったり、歯磨きしたり、シャワーを浴びたりするのはなんだか抵抗がある。
タンク内を洗浄したい…。
そう思いネットで調べてみた。
洗浄する上での優先度
1、安全
安全第一。
2、手軽
面倒くさがりなヨシタカ。
3、安い
てきれば毎月洗浄したいので。
良くある洗浄方法
ネットで『キャンピングカー タンク 洗浄』で調べると、ほぼ下記3つが使われている事が分かった。
1、キッチンハイター
塩素系漂白剤
液性:アルカリ性
ph:13
主な成分【次亜塩素酸ナトリウム(濃度6%)、界面活性剤、水酸化ナトリウム】
主な使用用途【台所用品の除菌、漂白、消臭】
2、ピューラックス
液性:アルカリ性
ph:12
主な成分【次亜塩素酸ナトリウム(濃度6%)】
主な使用用途【医療器具の消毒、飲用水の消毒、プールの消毒】
3、ミルトン
弱塩素系洗浄剤
液性:アルカリ性
ph:11
主な成分【次亜塩素酸ナトリウム(1%)】
主な使用用途【哺乳瓶の消毒、殺菌】
上記3つが給水タンクの洗浄でよく使われている。
キッチンハイター
まず、キッチンハイターは却下。なぜなら、界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)が含まれているからだ。
界面活性剤は石鹸や、洗剤などに使われているものなので使用後はきちんとすすがないといけない。
安全面と手軽さにかける。
ピューラックス
成分には次亜塩素酸ナトリウム(濃度6%)のみ使われている。
次亜塩素酸ナトリウムは殺菌作用があるので、消毒剤として使用されている。
また、水道水やプールの殺菌などにも使用されている。
ミルトン
ミルトンの成分も次亜塩素酸ナトリウムのみ。ピューラックスとの違いは濃度がちがうだけだ。
ミルトンは次亜塩素酸ナトリウムの濃度が1%と低く、赤ちゃんが飲む哺乳瓶をミルトンで洗浄したあとは、水ですすがなくても大丈夫というくらい安全なようだ。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液は、使用して時間が経てば、タンパク質と反応して食塩になる。洗い残しがあってもまったく問題ないのだ。
安全性よし。
手軽さよし。
そして、値段もそんなに高くない。
だが、大きな問題があった。
それは、次亜塩素酸ナトリウムはステンレスを腐食(サビ)させるのだ。
濃度の低いミルトンでも、使用に適さないものにステンレスを含む金属製品とある。
我が家のキャンピングカーの給水タンクは、ステンレス製だから使用はできないようだ…。
ならば、次の方法を考えよう。
ネットで検索『ステンレス製 水タンク 洗浄 』
見つけたのは酵素系漂白剤だった。
シャボン玉 酵素系漂白剤
液性:弱アルカリ性
ph:10.5
主な成分【過炭酸ナトリウム】
過炭酸ナトリウムは衣類や食器の除菌、漂白、消臭として使われる。
塩素系の漂白剤と違い、ツーンとした嫌なニオイがしない。
そして、ステンレスにも問題なく使用できる。
ただ、過炭酸ナトリウムは毒性があり、飲み込んだ場合は治療が必要になるようだ…。
過炭酸ナトリウムで洗浄した場合は、相当なすすぎが必要になるだろう。
安全性と手軽さにかけるので、これも却下かな…。
とにかく手軽で、すすぎの必要がなく安全な洗浄方法はないかと模索する。
そして遂に見つけた。
それが『重曹』だ。
重曹
液性:弱アルカリ性
ph:8.5
主な成分【ナトリウムを含む塩】
人体に無害な物質で、料理に使用されたりもする。
また、重曹は加熱すると炭酸ガス(二酸化炭素)が発生するので、風呂に入れて発泡性入浴剤としても使用される。
さらに、掃除でも活躍する。焦げた鍋も重曹水を煮ればキレイになる。
風呂の湯垢も落とせる。
生ごみにふりかけると消臭効果もある。
もちろんステンレスにも使用できる。
とにかく安全で万能な重曹。
しかし、安全性が良い反面、除菌効果があまり期待できないそうだ。
しかし、静菌はできる。
重曹で洗浄をすれば、菌が増えることはなくなり、カビを防ぐこともできる。
なので、今ある菌を殺菌したあとに、重曹を使い続ければキレイな状態を維持できそうだ。
重曹の凄さ その一
弱アルカリ性の重曹を水に溶かした重曹水は、体にとても良い。
人間の体内は弱アルカリ性になっていて、健康な体はいつもこの状態を保つように働いている。
なので、体の調子が悪いときに重曹水を飲むと体は正しいバランスを取り戻す。『疲労回復』『胃腸改善』『便秘解消』に役立つ。
重曹の凄さ その二
生ごみや汚物に直接かけると脱臭効果がある。
食べ物が腐敗して発生するニオイのほとんどが酸性になる。
また、トイレの大きい方も酸性だ。
酸性臭は、アルカリで中和すると消臭することができる。
お小水は強アルカリのアンモニアだが、重曹で多少中性に戻せるので、ニオイも少し抑える事ができるようだ。
重曹の凄さ その三
重曹水は静菌の影響で腐りにくい。
夏場でも1週間〜2週間は腐らないようだ。
飲用には抵抗があるが、手を洗ったり、うがいをする分には問題ないだろう。
重曹水を給水タンクに入れたままにすると錆の原因になるので、保存はポリタンクなどに入れておく。
もう給水タンクの洗浄は重曹しかないだろう。
そう思っていた時にふと気になった。
そういえば『クレソンボヤージュ』の給水タンクの素材って、ステンレスで間違いないよなと…。
確認のために、ナッツへ電話を掛けて聞いてみることにした。
すると、給水タンクの素材はステンレスで間違いないそうだ。
良かった。
が、そんなすんなりはいかなかった。
我が家のキャンピングカーには、温水ボイラーが搭載されている。
その素材がなんと『アルミ』でできているのだ。
ガッデム!
重曹で唯一使えない金属がアルミになるのだ。
なぜなら、重曹をアルミ素材に使用すると、化学反応でアルミが黒ずんでしまうのだ。
チーン…。
もう、諦めるしかないのか…。
いや、きっとまだ何かあるはずだ。
そう思い最後の力を振り絞り探し出した。
そして、遂に見つけた。
我が家の給水タンクの洗浄剤。
それは『酢酸』だ。
酢酸(さくさん)
液性:酸性
ph:2~3(2%の水溶液の場合)
酢酸はお酢の酸っぱさの成分になる。
ツーンとする刺激臭がある。使用後のニオイは発揮するのですぐなくなる。
濃度が高い(96%以上)酢酸は気温が15℃以下になると凝固するので、『氷酢酸』と呼ばれる。引火性や腐食性があるので『第二石油類(灯油と同じ)』危険物になる。
ただ、薄められた酢酸は料理や頭髪のph調整などにも使用されているほどで、人には優しいものになっている。
薬局などには濃度を薄めた30%酢酸が販売されているが、濃度が高い氷酢酸をネットで購入して薄めた方がお得だ。
オススメポイント
・酸性なのでアルカリ性の汚れを落とす。水垢や石鹸カスなど。
・トイレのアンモニア臭を消臭できる(お小水のみ)。
・殺菌作用がある。
・揮発性があるので残留物が残らない。
・食酢に含まれる成分なので、少量なら口に入っても問題ない。
問題点
実はこの酢酸は、ステンレス素材には問題なく使用できるが、アルミ素材では腐食が起きる可能性があるようだ…。
やはり、温水ボイラーの洗浄は諦めるしかないようだ。
だが、よく考えてみると温水ボイラーの温度は80℃近くまで上がるそうなので、すでに加熱殺菌ができているのではないかと思う。思いたい。
ほとんどの細菌やウイルスは、加熱殺菌『75℃で1分間加熱』すれば死滅するようだ。
死滅しないウェルシュ菌とかいうかわいい名前の菌もいるようだが…。
とにかく温度ボイラーは加熱殺菌します。
それなら洗剤は『重曹』でいいと思われるだろうが、重曹では殺菌ができないのと、揮発性がないので酢酸の方が利点がある。
注意点
ステンレス素材も酢酸の強い酸性(ph2)で長時間浸せば腐食する恐れがあるので、ph3〜ph4まで薄めて使用する。
phの計算式を使えばどのくらい薄めれば良いのか数字で分かるようだが、数式を見た瞬間に目眩がしたので、ph試験紙を見ながら調整してみる。
酢酸水の作り方
薬局で販売されている30%酢酸は、6倍に薄めたら食酢相当の5%酢酸水溶液ができる。
5%酢酸水溶液でph2になる。5%でもphが低いので2%酢酸水溶液を作りたい。
その場合は15倍ほどで希釈すればいいだろう。
氷酢酸は濃度が約3倍ほど高いので、40倍~50倍近く水で希釈すれば2%酢酸水溶液ができるだろう。
ph試験紙で見ながら薄めていく。
ちなみにamazonで販売している『氷酢酸500ml』を40倍で希釈すれば、20L分の酢酸水溶液が作れるだろう。
タンク底だけの洗浄なら500mlの氷酢酸でいけそうだ。
洗浄方法
1、氷酢酸をph3〜ph4まで薄めた酢酸水を給水口から満水まで入れる。※この時ポンプを起動させなければ、ボイラーに洗浄剤は入らない。
2、30分ほど走行して排水する。※排水は蛇口からではなく強制排水を使用する。ポンプを起動するとボイラーに洗浄剤が入ってしまうので。
3、水を入れてかるくすすぐ。タンク内に酢酸が残っていても揮発する。
以上で洗浄完了だ。
安全で、
手軽で、
安い、
理想通りとはいかないが、だいぶ満足のいく洗浄方法ではないだろうか。
実際に試すのは、酢酸が届いてからになる。
洗浄が終わったら報告します。
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ウ~ン、なかなか大変ですね~!
酢酸の希釈も楽しみのうち?
食用のお酢ではダメなんでしょうかね?
ちなみに我が家のステンレス流し台には重曹水が常に置いてあります。
ポンプ式の入れ物から霧状にプシュプシュ噴出して使っているようです。
最高に感動したのは、イクラの製造後の処理です。
毎年、秋には生筋子が大量に出回るので、バラシてめんつゆと醤油に漬けてイクラを作るのですが、食器も流し台もギトギト!
これに重曹水をシュッシュすればたちまち消えてしまうのです。
昨日の午後に岡山からキャンピングカーでいつもの方(北海道好きが高じて当分譲地に小さな別荘を建ててしまい今月末に完成予定)がやってきました。
今回は名古屋から苫小牧まで太平洋側をフェリーで来たようです。
いつもは陸路(日本海側、または太平洋側、もしくは国道4号線)を青森まで来て函館までフェリーとか、舞鶴から小樽まで日本海側をフェリーでとか、季節に合わせて年間の半分以上は当地に住んでます。
さっそく今夜は飲み会です。
つまみはアスパラとホタテの炒め物です。(新居のお披露目も兼ねて)
ちなみに徳島のキャンピングカーも昨秋、2回目の来所で気に入って、土地を購入し、夫婦で1ヵ月掛けて2~30本有ったカラマツの木を切り倒し更地にしていきました。
連休明けにユンボをレンタルして根を抜くために、この冬中に重機の運転免許を取ったそうです。
キャンピングカー乗りって距離感が全然ないんですね。
休みさえ取れれば日本全国“どこでもドア”なんですね。
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aomori.nさん
こんにちは。
酢酸の希釈楽しみですね〜😀
理科の実験を思い出します。
食酢のお酢でも殺菌効果はあるようですが、すでに希釈(酢酸の5%)されているのでかなりの量が必要になるので、費用がかかってしまいます😣
また、うまみ成分が含まれた食酢はカビのエサになってしまうので、掃除などには使用しない方がいいみたいです😓
重曹水の効果は実証済みなんですね😃
我が家も重曹を購入したので、今後色々と試してみます😄
キャンピングカーもお持ちで、北海道に別荘も持っていらっしゃるとは有意義な生活をされてますね😊
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こんにちは、ヨシタカさん。
クレソンボヤージュの生活用水タンクはステンレスなんですね。
ZIL5のはFRPなんですかね、プラスチック的なタンクです。 たぶんバンテック車はみんな同じタンクだと思います。
私は、まだ殺菌とか洗浄とか考えていませんけど、半年、いや1年くらいしたら一度除菌はやっても良いかなくらいのスタンスです。
水が臭くなったりしたら考えますが、結構いい加減な性格なんで。
いろいろキャンピングカーは面倒なことが多いですよね。 便利の代償なんですかね。
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K-Gさん
こんにちは。
ステンレスタンクは何かと洗浄が大変です😥
樹脂系(プラスチックなど)はミルトンなどの洗剤も使えるので、洗浄はしやすそうですね😃
温水ボイラーがアルミ素材なら洗浄剤がいかないように注意が必要でしょうけど😓
ほんとにキャンピングカーは面倒なこと多いですね。でも、新しいことが色々分かって楽しいです😆
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